2008年10月27日
風化する犬たち。
私たちが日本にいた頃、旦那は廃棄物収集業の小さな会社に勤務してした。
この会社は従業員3~4人ほどの小さな会社だったが、町の美化センターから委託を受けて町のゴミ収集をしていた。
そのときのエピソードはたくさんあるが、今日思い出したのは、その町が山沿いにあったので、犬や猫はもちろん、狸やその仲間などが、交通事故に遭い、道路上に残された動物の死体を収集するという仕事である。
これは、本来の仕事外の作業なので、その死体一匹につき数百円の手当てが出るということだった。
旦那は手当てがあるので進んでこの仕事を買って出ていたが、日本人社員にとってはあまりやりたくない仕事だったようだ。
そして、タイに来てまもなく、日本の気分が残っていたころの旦那は、道路上で轢かれている犬や猫を見ては、「あ~あ、××町だったら、5百円くらい貰えたのにな~。」などと言っていたものである。
タイでは、基本的に猫はもちろん犬も放し飼いというか、野良犬との区別が難しい状況が多い。
そして、ミロさんのブログにもいたように、道路上、しかも真ん中で堂々と寝る犬も多いし、道端でケンカが始まって、追いあっているうちに道路上に出ていることも多い。
そして、普通の田舎道でも百キロ以上出して当たり前のように、猛スピードで走り抜ける車たち。
事故がないほうがおかしいくらいだ。
そうして、車道に1メートル近くある犬の死体がゴロゴロしているとう結果になる。
しかも、タイでは上記の日本のような回収体制がないから、たいていの動物の死体は踏まれて、踏まれて、のしイカ状態になって自然に風化するまでそのまま残っている。
最初はかなりの腐臭だが、踏まれて太陽に当たって、風化していくうちに腐臭もなくなる。
本当に、「風化」としか言えない風景である。
昔、長男が幼稚園の送迎バスで通っていた頃、「今日、犬が道路で轢かれてたの。首チョンパだったよ。」「今日はサイテーク(内臓が飛び出し)してたよ」、しばらくしたら「今日はもう、ペッたんこで、マットみたいになってたよ。」と毎日報告してくれたものだった。
そのとき、「こうして日本では見ることの出来ないものを見て、タイ人として育っていくのだな~」と妙に感心したのであった。
多分日本では、幼稚園児が、犬の頭がちょん切れているのや、内臓が飛び出しているのを見る機会はないだろうな~と思った。
最近ではその「風化」現象にも、感動を覚えなくなり、道端で死んでるヘビやガマガエルの死体に気にも留めなくなってしまっている。
Posted by バットニャオ at 01:49│Comments(6)
│タイの風景
この記事へのコメント
おーーーーこのような出来事は、そう言えば日本では普通では無かったですね。ブログをやっていると皆さんが色々指摘してくださりますので、遠い過去を思い出します。
この前洪水でネズミが何匹か溺死しておりました。
雨の次の日、たまにカエルが靴の中に入っており、靴を履くとムニュっとか。
日常になりました。
この前洪水でネズミが何匹か溺死しておりました。
雨の次の日、たまにカエルが靴の中に入っており、靴を履くとムニュっとか。
日常になりました。
Posted by Hetman at 2008年10月27日 14:13
★ ご主人に相談しましょうよ
生きたゴキブリ連中の処置を500円で引き受けてくれないかと。
ジャイダム
生きたゴキブリ連中の処置を500円で引き受けてくれないかと。
ジャイダム
Posted by ピヤポン at 2008年10月27日 15:39
幸い、未だ犬や猫を轢いた経験がありません。
ただ、走っていると時間の問題のような気もしてきます。
私は未だですが、私の車は他の人に貸したときに犬を轢いた経験があります。
今住んでいる店でよく見るのは、戸に挟まれてペタンコになっているチンチョーです。
ただ、走っていると時間の問題のような気もしてきます。
私は未だですが、私の車は他の人に貸したときに犬を轢いた経験があります。
今住んでいる店でよく見るのは、戸に挟まれてペタンコになっているチンチョーです。
Posted by ドラえもん at 2008年10月27日 18:12
最初は驚いていたのだが・・・
だんだん慣れてくる・・・
そのうち気にならなくなる・・・
まるで「感情の風化」ですね
タイに長く居ると汚染されてしまって
いろんな感動が感動で無くなる・・・こまった症状です。
「刺激」も同じことがいえますねー
何とか治りませんかね?
だんだん慣れてくる・・・
そのうち気にならなくなる・・・
まるで「感情の風化」ですね
タイに長く居ると汚染されてしまって
いろんな感動が感動で無くなる・・・こまった症状です。
「刺激」も同じことがいえますねー
何とか治りませんかね?
Posted by カウマンガイ at 2008年10月28日 00:32
犬の風化とは、意表をつく表現で、好きです。
元気な鳥たちも、「風化」の手助けをしているようです。
人間でも、動物でも、生まれ、育ち、死ぬ。と言う「いきもの」としての決まりを見ておく事は大切だと思います。
元気な鳥たちも、「風化」の手助けをしているようです。
人間でも、動物でも、生まれ、育ち、死ぬ。と言う「いきもの」としての決まりを見ておく事は大切だと思います。
Posted by うわん at 2008年10月28日 08:04
Hetmanさん、靴を履くんですね~。バンコクのビジネスマンですからね・・。
こっちはみんなサンダル履きなので、靴は滅多に履きませんがよそ行き(非常時用)靴の中は、まさにカエル(カーンコック)の家と化してます。賃貸料取りたいくらいです。
うちのミックも1歳のころは靴から出てくるカエルにビビッてましたが、最近は棒でつついていじめてます。ミックの感情も風化してます。
ピヤポンさん、ゴキブリなら、私でも引き受けますよ。
ところで、ニサイマイディーさんとピヤポンさんがコメントで交代するときって何か意味があるのでしょうか?
ドラえもんさん、私も犬猫は轢いた事はありませんが、ニワトリが飛び出してきて、バンパーに当たり逃げしていったことがあります。はっきり言って迷惑です。そのまま、バックして戻って、道端に死んでいたらもって帰って煮ようかな・・とたくらんだのですが、息があったらしく逃げられてしまいました。
うちも、チンチョックが挟まれているのはいつものことですが、最近は大型の跳びカエルが挟まっていて、何でこんなところに・・・と嫌な気分になりました。
カウマンガイさん、こんばんは!
「感情の風化」まさにその通りですね。最近は何を見ても驚かなくなりました。
感動も無いです。
カウマンガイさんは刺激が風化しないように、新しい刺激を求めて夜の街をさまよい歩いてるんですね。
うわんさん、こんばんは!
ありがとうございます。犬の風化・・・でも本当に、毎日そこを通るたびに風化していくのがわかるんです。
要はヒマなんですね、私も。
こっちはみんなサンダル履きなので、靴は滅多に履きませんがよそ行き(非常時用)靴の中は、まさにカエル(カーンコック)の家と化してます。賃貸料取りたいくらいです。
うちのミックも1歳のころは靴から出てくるカエルにビビッてましたが、最近は棒でつついていじめてます。ミックの感情も風化してます。
ピヤポンさん、ゴキブリなら、私でも引き受けますよ。
ところで、ニサイマイディーさんとピヤポンさんがコメントで交代するときって何か意味があるのでしょうか?
ドラえもんさん、私も犬猫は轢いた事はありませんが、ニワトリが飛び出してきて、バンパーに当たり逃げしていったことがあります。はっきり言って迷惑です。そのまま、バックして戻って、道端に死んでいたらもって帰って煮ようかな・・とたくらんだのですが、息があったらしく逃げられてしまいました。
うちも、チンチョックが挟まれているのはいつものことですが、最近は大型の跳びカエルが挟まっていて、何でこんなところに・・・と嫌な気分になりました。
カウマンガイさん、こんばんは!
「感情の風化」まさにその通りですね。最近は何を見ても驚かなくなりました。
感動も無いです。
カウマンガイさんは刺激が風化しないように、新しい刺激を求めて夜の街をさまよい歩いてるんですね。
うわんさん、こんばんは!
ありがとうございます。犬の風化・・・でも本当に、毎日そこを通るたびに風化していくのがわかるんです。
要はヒマなんですね、私も。
Posted by バットニャオ at 2008年10月29日 00:43