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ナムジャイブログ

2011年12月13日

タイでの商売

 久々に更新をしたと思ったら、もうすでに10日が経ってしまいました。

 本当に最近の忙しさと言ったら、こんなタイの田舎でもまさに「師走」なのです。


 先月の第4週の土日に一度、今月の第1週の土日と二回に分けて、例年通り家族総出で、年末の「粗品」となる店の名前を刷り込んだシャツの印刷作業に精を出しました。

 今年は、5歳の末っ子・ミックまで、走り回ってシャツに挟む板の回収を手伝い、まさに家族総出。
主人が、
 「これで、子供たちが大学にでも入って家を出たら、この印刷作業も早めにシャツを注文しておいて、学校の長期休みに子供たちが帰省したときにやるしかないな。」

などと言うので、私は、
 「子供が家を出たら、シャツの注文から印刷まで全部業者に任せればいいじゃん。そこまでして自力でやらなくても・・。」
と内心思ったのでした。

 

 その作業が終わると、今度は来る客来る客の顔を見て、なるべく重複しないように、出来上がった店の名前入りシャツを配って行きます。
 そのたびに、いちいち
 「あれ?この人、もう渡したっけ?」と考えたり、主人とお互いに確認したりしているので、いつも以上に神経が疲れます。
しかも、店の売り上げもオーク・パンサーの景気のよさで、次々と誰かしら来て客足が途絶えないので、夕方店を閉める頃には、ドッと疲れが出て、
 「あ~疲れた・・・。」が口癖のような毎日が続いています。

 
 と、そんな毎日の連続で、本当に一日一日がすぐに終わってしまいます。
気が付いたらもうすぐ、今月の半分が過ぎてしまうので驚いています。


 さて、そんな毎日ですが、今日ブログの前書きを読み返してみたら、「そんな生活で、湧き出るストレスを吐き出そうかと・・」というブログ紹介文を読んで、「そうだ、このブログの基本は、うちのタイ人相手の商売から来るストレスだった」ことを思い出し、久々に商売でのちょっとした出来事を書いてみようかと思いました。

 基本的に、「タイ人の買い物は値切るのが基本」とよく言われますが、よくいるのが、勝手に値段を決めてくる客です。
例えば、こちらが「300バーツです。」などと商品の値段を言うと、「200バーツで十分だろ。」などと、店主の値段設定を無視して、勝手な値切りをする客。厚かましいにも程があります。

 それから、いつも「アホか?」と言いたくなるような質問が、「それで、どっちがいいの?」です。
例えば、こちらが「これは普通品で100バーツ、こちらは良品で500バーツです。」と説明しているのに、「それで、どっちの方がいいの?」と聞く客がよくいます。
 仕方がないので、「だから、こっちは普通品。こっちは良品。100バーツと500バーツです。」ともう一度丁寧に説明するのですが、それでもまた「で、どっちの品の方がいい?」と聞き返す客・・・。
 まるで、幼稚園児に初めての足し算を教えている気分です。

 「『普通品で安い』って言ってるだろう!高い品の方が質が悪かったら、どこの誰が買うんだよ!!」と内心、客の物分りの悪さにイライラしてしまいます。
 なので時には、「もし、高い品が悪かったら、誰も買う人なんていないですよ。」と、少し引きつった笑みを浮かべ、やんわりと切り返します。

 そして、厚かましいのか、物分りが悪いのか、それを足したようなことを言うのが、
 「安い物と良い物、どちらにしますか?」と聞くと、
「安くて、良い物を」と答える客・・・。

 私は「そんなものは世の中にはない!!!!」と言いたくなります。

 それから、今日いたのが、壊れた部品の交換部品を買いに来て、「今度は良い物だから、これならもう壊れないだろ?」と聞かれたのですが、私は思わず真顔で、
 「世の中に壊れない物なんて有りません。形あるものはいつか必ず壊れます。」と答えてしまいました。

 この商売を始めて早9年、さすがに接客にも慣れて来ましたが、未だに慣れないのが、ときどき来るお坊さんへの接客です。

 お坊さん用語などにあまり慣れていないので、主人がいるときは、なるべく主人に任せてしまうのですが、一人のことも多いので、「お坊さん接客の基本」だけは、マスターしました。

 これは、タイの観光本にも必ず載っている基本事項ですが、「女性はお坊さんに触れてはいけない。」のです。
観光なら単に避ければいいのですが、商売ではそうは行きません。商品や金銭の受け渡しが基本だからです。
 
 接客のときでも、寺男のような付き人が一緒のときはその人を介せばいいのですが、最近のお坊さんは近代化してきて、徒歩どころか、自分で車を運転して来るようなお坊さんも増えたので、直接接客する機会も増えました。

 まず、要求された商品を渡すのですが、そのときは私がどこかに一度置きます。
そして、その置かれた商品をお坊さんが手にとって見て、買うかどうか決め、買うとなったら、また一度どこかに置き、それを私が袋に入れます。
 そして、その袋ごとまたどこかに置いて値段を言うと、お坊さんがお金を出しどこかに置き、それを私が拾うように受け取り、商売完了です。
おつりがあれば、またおつりをどこかに置き、お坊さんが取って行きます。

 つまり、お互い触れない、同時に同じものを触らない(手渡しは厳禁)のが、女性店員のお坊さん相手の商売の基本です。
 
 はっきり言って「面倒」です。でも、これがタイの常識なので、それに従うしかありません。
私自身は、以前は信仰しようと思ったこともありましたが、今は全くその気がなくなったので、私自身には無意味なのですが、これがタイの慣習なのでその行為は形だけですが、真似せざるを得ません。
 

 こうして、私の平々凡々な『イサーンで埋没』した生活が続いて行くわけです。
これからも、こんな日々の出来事を綴って行きますので、お暇なときにはまた読んで見てください。

 今日は、少し初心に戻ってみました・・・。



更新しました!!

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Posted by バットニャオ at 02:35│Comments(10)タイでの商売
この記事へのコメント
パットニャオさん、こんばんわ。いつも深くて興味ある話題ですね。でも本人は 大変な時も多いと思われます。ブログの時刻を見ても殆ど夜中だし・・。しか~し、貴女のブログで楽しい(失礼)時間を過ごす事も出来てますから どうか元気で書き続けてください。ただ90日以上空けないで、心配になっちゅうから。私も晴れてロングステイの仲間入り中で、来月には1年ビザがもらえそうで、楽しみです。ここチェンマイは観光都市なので 催し物も多くて飽きません。毎回日本と違った光景が展開されますし・・。 それではまた。
Posted by GJOEY at 2011年12月13日 05:30
★ 坊さんは買物出来るのですね。
車の運転って事故を起こしたらどうするのか。
タイは何でもありなんですね。
Posted by ピヤポン at 2011年12月13日 07:06
以前、日本の成田市にありますタイの「お寺」で、何日間か修行で泊まったことがあり、お坊さんと買い物にも行きました。
特別な世界に住み、規律に縛られている人達ですので、一般の周りの人達も大変そうでした。
お坊さんには大変でも「お気をつけて。」接客ください。よろしくお願いします。

師走に向けご商売も大変でしょうが、がんばってください。
もし、私でできることがあったらお手伝いいたします。
Posted by 阿羅漢 at 2011年12月13日 13:53
商売繁盛ですねー!!!
Tシャツ あげた人でも もう一枚差し出されたら 家族分として受け取っちゃいますもんね。お客さんを覚えるって 相当な数ですよね、大変そう。
形あるもの~のくだりは まさにオモチャが壊れたときに子どもにいう言葉です。タイでは大人にも使うんですね。(笑
「お坊さん」って 面倒なんですね。

お客さんネタで ゲラゲラ笑っちゃった私です。
もっと 読みたーい!知りたーい!
Posted by maki at 2011年12月14日 15:31
やはり、こういうことが書けるのは貴女様だけです。しかも軽妙な筆致で。本当に新鮮です。ただし、かすかに記憶に残る昭和20年代の日本に似ているなあ、と思うところも多々ございます。いや、面白いです。はい。
Posted by p_tak at 2011年12月14日 22:06
まずい!!「安くていいもの」とか私も言ってる(笑)。売り手はさぞ心の中で怒り狂っていることでしょう(笑)。

たった1ヶ月余家にこもっていて、久しぶりに外に出て買ったのは市場の食品ばかりだったせいか、値切るということを忘れて商店で物を買い、自分がおつりをもらっている最中に隣の人が、同じものを9バーツ安く買った(値切った)のに気づいて愕然としました。

これも被災後遺症???すでに数十バーツ損したと思う。
Posted by NAPPY at 2011年12月16日 12:51
はじめまして。ホントに大変ですね。あなたの奮闘に比べれば私の苦労などたいしたことないのかもしれません。勇気もらってます。
ところで、チャイヤプームには日本人のお坊さんもいらっしゃるんですよね。相談に伺いたい気持ちもあるのですが、有名人ですからアポイント取ってからじゃないと簡単には会えないでしょうね。
それでは又の奮闘記、楽しみにしてます。

 
Posted by muga at 2011年12月18日 02:09
こんにちは(^∇^)

私はいつも、主人が夜お祈りしてる横で、薄め開けて寝たフリしてます。
お客さん、高い方勧めたら買うのかな?
やっぱり聞くだけ?笑

チョンブリーには、今働いてる会社の子会社があるので、そこの現地採用で行きます。何度か行ったことがありますが、遊びに行くのと住むのは違うから、あれこれ心配ですね。
Posted by メダカ at 2011年12月18日 08:39
「値段交渉」の話に、つい「うんうん」と引きこまれます。
彼らの金銭感覚は日本人には、大変たくましく思えます。
「タイではそれが普通なんだ」と理解するのに、私はたいへんな時間がかかりました。
お坊様の話もそうですよね。
アンコールワットでお会いした時一緒に写真を取って戴きましたが、触らないように気を使いました。
今までの修行が「一瞬でぱーになるとか」、申し訳ないですものね。
暮れに向かって、日本は寒くなってきました。
商売繁盛の「Tシャツ」作りも例年の行事で定着された様ですね。
ことしもあと少し、頑張ってくださいませね。
Posted by チャンドラ at 2011年12月19日 18:00
GJOEYさん、こんばんは!
そうなんですよね、いつも夜中、それも真夜中過ぎから・・というこのブログの更新時間です。
でも、昼間は滅多に出来ないし、仕方ないのです。
のんびり続けて行こうと思いますが、皆様にご心配頂くので、できるだけ1~2週間に一度は更新したいという、ゆる~い目標を掲げています。
チェンマイは外国人や日本人だけでなく、タイ人にも魅力的な都市ですよね。
うちの義母もよく「チェンマイに遊びに行こう」と誘ってくれますが、ここから10時間くらい掛けて車でいくのはとてもとても・・・。どこでもドアーがあれば行きたいのですが・・・。

ピヤポンさん、こんばんは!
そうですね。最近のお坊さんは戒律がゆるくなったところもあって、かなり世俗的になってきてます。
一部の「山寺の僧」とと呼ばれる方々は、かなり厳しい戒律を守ってますが、その辺りの「村に一つ」的なお寺では、お坊さんが自分で運転したり、車の修理をしたり・・。現金も持ってはいけないことになっているのですが、最近は現金に触るお坊さんも少なくないです。
でも、一応気が引けるのか、運転中は僧衣の上から上着を羽織って、僧衣が見えないようにしたり、坊主頭を隠すために帽子を被ったりしているお坊さんもいます。中には堂々と僧衣のままで運転しているお坊さんもいますが・・。
事故を起こしたら・・・やはり捕まるのか?どうでしょうね。
でも、出家する前に運転免許を取得していて、以前は永久免許とか言うのがあったので、免許を持ったままのお坊さんも多いです。


阿羅漢さん、こんばんは!
つい先日もご自宅の前を通ったのですが、もう夜の8時過ぎだったので、急いで帰ったため、ご挨拶も出来ませんでした。
また今度寄らせていただきます。

makiさん、こんばんは!
いつも子供たちとのブログ読ませていただいてます。
そして、その中に出てくるmakiさんとお子さんたちのやり取りに感心しています。私も「形あるものは・・」などという条理は、子供たちに言いますが、悲しいかな、この客たちに言うのと同じくタイ語なのです。
日本語で、「世の中に永遠なんて有りえない。形あるものはいつか必ず壊れる」・・などと言ってみたいです。平家物語の「諸行無常の響き有り」なんて、うちの子供たちには、まったく無縁の世界ですから・・。

p_tak さん、こんばんは!
いつも応援ありがとうございます。
これからも細々続けて行きますので、どうぞよろしく。


NAPPYさん、こんばんは!
いいえ、「安くていいもの」を求めるのは、主婦の本能ですから・・・。
私もそれは同じです。
「いいものでなるべく安い」のはいいのですが、「安いものでいいもの」は普通有りませんね。安いものは所詮、安いものです。
そうそう、「9バーツ」というのは、値切る客の対策としてつけてある端数ですよね。でも、今はそれでさえも、値切らなくなった私です。
ですが大抵は、店の人が「9バーツはさげて置きますよ」とか恩着せがましく言って、勝手にさげてくれたりしますが・・。
あ、でも先日、私が値切らないのをいいことに、199バーツの「9バーツ」を絶対さげようとしない店のオバサンに出会いました。
それも、自分がおつりの1バーツを持ち合わせていなかったので、さげてくれればいいのに、わざわざ隣の店まで両替に走って行きました。
その労力を値下げしたほうが、店の印象も良くなるし、次回の購入にも繋がる・・と思ったのですが・・。


mugaさん、こんばんは!
mugaさんのご苦労とはどんなものなのか解かりませんが、皆それぞれ大変なのだと思います。

チャイヤプムのお坊さんとは「プラ・ユキ・ナラテボー」僧のことですか?
私も2年前くらいに、一度伺ったことがありましたが、そのときはいきなり訪ねて、ちょうどいらしたので、少しお話させていただきました。
アポというか、遠くからいらっしゃるのでしたら、先方のご都合を聞かれて空の方がいいかも知れませんね。基本的にお寺にいらっしゃるようですが、たまに講演会などで日本に招待されたりして不在の時期などもあるようですから・・。

メダカさん、こんばんは!
ご主人、毎晩お祈りをされてから寝るんですね。偉いです!
うちのも昔はやってましたが、最近は全然やらなくなりました。すぐに横になって、ガーガー寝てます。


チャンドラさん、こんばんは!
タイ人の値切り交渉は、あの手この手で攻撃してきます。
最近、値切りをする客は、そういう人種なんだと、変な偏見を持つようになりました。
全く値切らない客は、後ろに後光が射しているように見えます。
人間の価値が上がる感じです。
Posted by バットニャオ at 2011年12月22日 04:15
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