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ナムジャイブログ

2009年12月01日

年末が近づくと・・。

 毎年、7月くらいからカオパンサーに入り、3ヶ月続いた農閑期(店も開店休業状態・・・)が過ぎて、農民相手の商売をする私たちも干からびそうになる頃、ようやく10月のオークパンサーが開ける。

 11月は先月とは打って変わって、俄かに忙しくなる。
だが、義母の趣味で裏の田んぼを借りて米作をしている主人も、この時期は忙しい。
日本と気候は違うのに、何故か稲刈りの時期は同じ。

 確か、稲を植えたのはほんの数ヶ月前・・・。
でも、もう収穫の時期になっている。

 今年は体調が悪かった主人も、ようやく動けるようになった程度なのに、田んぼの稲刈りへと出かけなくてはならない。
店は、いつものごとく私が主になる。

 最近は、私自身も人間が丸くなったのか、慣れか、だいぶ怒り心頭に達することがなくなったので、塩を撒くことも滅多になくなったが、たまにはいる無礼極まりない客・・・。


 ところで、年末恒例のもう一つの大仕事と言えば、「スキーン・スア」(服にシルクスクリーンで店の名前を入れる作業)。


 日本ではお歳暮・お年始があるように、各家庭でもクリスマスから、年末・年始の区別なく、ちょっとしたクッキーの詰め合わせや、バスケットにセットされた年末・年始用の贈り物をプレゼントしたりするが、商店や会社では、その店名・社名を入れた服などを顧客に配るのが慣わしである。

 
 以前は、これにタレントや国王の写真のついたカレンダーも配っていたが、数年前からの不景気で、我が家では服だけになった。

 この服も我が家のような農作業や土木工事従事者を主な顧客とする店では、長袖の襟付きTシャツが主流となる。
これは業者に注文するのだが、我が家がいつも頼んでいる業者では、1枚当たり28バーツ。
たったの28バーツ?と思われるなかれ、今年は400枚注文したので、合計 11,200バーツの出費。
 一日の売り上げがこの金額に達しないこともあるのだから、我が家には大変な出費である。

 しかも、これにシルクスクリーンを頼むと別途、一枚当たり5バーツの工賃が掛かる。
我が家の主人は節約!の人間なので、専用のインクを買ってきて、我が家にいる作業員いや、家族総出の大作業となる。
しかも、戦力になる子供3人が休みの日の土日にやるしかないので、子供の休みを待って、稲刈りが終わった先週の日曜日、ようやくこの作業に取り掛かった。

年末が近づくと・・。




 インクを店名の入っている型に流し、プラスティックの刷毛で擦る。
これは、子供時代、学校の先生の手伝いでやったことがあるという主人の仕事。
そして、服の中に台紙を入れるのが次男。その服を作業をするテーブルの上に並べるのが長女。
主人が印刷した服を、インクを乾かすために太陽の下に並べるのが長男の仕事。
私は、そんなみんなのフォローをしながら、客が来ると商売に戻る。

 たった一人、みんなの邪魔をしているのは3歳児の三男。主人の隙を突いて、インクに触り、あちこちに付けて怒られた・・。

年末が近づくと・・。



 そんなこんなで、日曜の昼間だけで、半分以上の印刷が終わった。


年末が近づくと・・。



 これを、年末から年始に掛けて、買いに来るお客にどんどん配っていく。
中にはもうもらったのに、「もう一枚くれ。」とか、家族の分まで要求する図々しい客もいるが、そういうのはある程度無視。

 みんなこの「店名入りタダシャツ」を目当てに来るので、この時期は売り上げが伸びる(ような気がする・・)。

 店名が入っているので、宣伝効果もバッチリで、投資する価値はある。

 こんなの日本ではとても着られない、デザインも何もあったものではない服だが、農作業者や土木作業員にとって、貴重な作業服なのである。

 でも、私もイサーンの寒さが沁みるこの時期には、寝巻きとして愛用していたりする。
時にはそのまま店に出たりすることもある。
なので、余計に現地人と間違われたりする私である。




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Posted by バットニャオ at 00:14│Comments(12)タイでの商売
この記事へのコメント
私の勤める会社では、プラスチックにシルク印刷をやっています。
日本では、年賀状の印刷くらいでしかお目にかかりませんが、タイではこの手法は健在なのですね。
でも、自宅でとは.....。
原版も手作りなのですか?
Posted by うわん at 2009年12月01日 06:43
バットニャオ様
日本はそろそろ本格的に寒くなってまいりました。南国九州育ちの僕には関東の寒さが痛いです。
タイの人達の『なんでも自分等でやってしまおう精神』にはいつも驚かされますね。日本の生活がどれだけ楽で便利なんだろうと考えさせられます。
しかしこのTシャツ、タイ語の解らない僕にはとても『イカシタ』ものです。もの凄く欲しいです!(^^)
Posted by なかちゃん at 2009年12月01日 09:46
ご家族全員参加、というところがあったかいですね~。寒いイサンでもこのシャツを着れば風邪知らずという感じ??

しかし、このシャツはいくら以上お買い上げの方と決まっているのですか?なんか毎日来て50バーツぐらい買ってシャツをねだられると困りますよね。

うちでは数年前にもらった、「ウェン・トップジャルーン」のウィンドブレーカーがいまだに健在です。
Posted by NAPPY at 2009年12月01日 14:40
まさに「家内制手工業」ですね。
我が家は家族全員で何かをすることがなくなってしまったので、うらやましいです。
Posted by ニヤーイ at 2009年12月01日 20:33
タイ語タダシャツですが、けっこう日本でも売れたりするかもしれませんよ。

タイでもハングル文字の古着が流行ってたり?してますよね。
Posted by Yo at 2009年12月01日 23:44
シルクスクリーンなんて、芸術家が作るものだと思っていました。
なんとTシャツの印刷をご自宅で!!
パットニャオさんご一家には驚かされることばかりです。
お子さんもお手伝いされるなんて、ご立派で~す。

タイでも、年の瀬はそういうプレゼント商戦があるのだと、わかりました。
Posted by チャンドラ at 2009年12月03日 12:59
 バットニャオさんこんにちは。
 400枚のTシャツをただで配るのはかなりの太っ腹ですね。でも、1枚28Bはやはり安い。それに比べ、5Bのプリント代は、ちょっと高めですよね。家族みんなでTシャツにプリントしている姿は他人から見るとちょっと微笑ましいです。
 私はタイにいる時、意味不明な日本語のプリントされたTシャツが面白くて、買い集めた事がありましたが、タイでは、多種多様なデザインのTシャツが溢れていましたね。
Posted by ファン at 2009年12月04日 11:06
私もなぜかイベントに使うTシャツ・襟付きシャツ・ジャケットなど作ることが多いのです。
バンコクのボーベーで買出しをしてスクリーンは自分で、、、、っていうのも体験済。布会社、縫製会社、刺繍会社、スクリーン会社など一通り行ったりしています。
(自分が、何屋さんだかわからなくなってきます)
でも、最近は(少なくともバンコクのタイ人は)目がこえてきて、刺繍(1枚10バーツ近い)や熱転写(20バーツ近い)高級なものを作ることが増えました。


でも、一着スクリーン印刷込で33バーツは安い!
次に作るときは、それを目安に頑張ろうと思います。
Posted by さくらぎちょう at 2009年12月04日 19:26
うわんさん、こんばんは!
この手法は、主人が子供の頃から、学校のイベント服などでやっているそうですが、今も尚健在です。
原版は残念ながら我が家で作れる職人はおらず、学生服・スポーツウェア専門の店に頼んで作製します。インクもそこで買います。面倒なら、その店に頼めば、完成した服を納品もしてくれますが、主人は一枚2~3バーツを節約したい人なのです。



なかちゃんさん、こんばんは!
関東は九州よりそんなに寒いのですか?
九州に行ったことがないのでわかりませんが・・。
でも、イサーンもバンコクよりは寒いようです。タイ語服、日本にいれば貴重ですよね。
私も、昔「ビア・チャーン」(象印のタイ製ビール)のTシャツが欲しかったのを思い出します。

『何でも自分でやってしまおう精神』と言えば、我が家は子供部屋の増築も主人と長男が中心になって作りました。
今度は夫婦の寝室を増築するそうで、コンクリの壁をぶち抜くそうです・・。


NAPPYさん、こんばんは!
そうですよね。私はセコイ(あっ!また死語の世界・・?)のか、客の買った商品によって、いくらくらい儲けがあるか考えてしまうんです・・。
50バーツもいけばいいですが、2~3バーツのネジくらいで、シャツを配るのはすごく抵抗があって・・・。
主人は配れって言うのですが、忘れたフリをしたりして・・。
まあ、宣伝効果&客への正月サービスなので、気にしない方がいいのですが。

メガネやオートバイの新品購入くらいの大きな買い物ならいいんですけどね・・。


ニヤーイさん、こんばんは!
「家内制手工業」・・・・そうですね!
まさにこの言葉がぴったりかも。
家族揃って行動できる今が幸せなのかも知れません。


Yoさん、こんばんは!
そうですよね。日本でなら、売れるかも・・。
でもこのデザイン性のない長袖Tシャツを着る勇気のある日本人がいるのか?タイでは、もちろんオーケーですが・・。

私は、日本から流れてきた古着が好きで、よくタラート・ナットとかで買って着てます。今のお気に入りは〇〇高校、ウェイトリフティング部の「横嶋 篤」君の名前入りジャージを愛用してます。


チャンドラさん、こんばんは!
いえいえ、そんなすごい物ではないんです。
カントリー調のデザインとかいうわけではないので・・。
それに、プレゼント商戦と言うほどのことでもなく、お歳暮や御年始の名前入りの手ふきタオルのような感じです。年末年始のあいさつ程度ですね。


ファンさん、こんばんは!
そうなんですよ。家族総出で、日射しのきつい秋の午後に草むらのような空き地で作業してました。でも、大通りから丸見えなので、微笑ましい・・といいのですが。


さくらぎちょうさん、こんばんは!
昨年貰ったバンコクの会社からのシャツは社名が刺繍と言うのがありました。ですが、熱転写?というのはどういうふうに見分けるのでしょうか?
ところで、さくらぎちょうさんは、何屋さんなのですか?
Posted by バットニャオ at 2009年12月06日 02:19
☆ 28バーツのシャツは何回洗濯に耐えられますか?
デザインとしては着たいですが。
Posted by ピヤポン at 2009年12月07日 21:38
ピヤポンさん、こんばんは!
いえいえ、28バーツと侮ることなかれ・・。
私は、5年前に作ったシャツを、今年も着てますよ。
私は冬場だけしか着ないので・・・。
でも、農作業服にしているお客たちも、最初は普通に来て、だんだんボロになってくると、頭に被って、首の部分から顔を出して、袖の部分を首に巻きつけ、目出し帽の代わりにして使います。
雑巾になるまで、目いっぱい役に立ちます・・・28バーツでも。

デザインはごくごく普通の長袖襟付きTシャツですが・・。
生地は化繊がメインです。夏は着られませんが、冬場は暖かいですよ。
Posted by バットニャオ at 2009年12月08日 01:43
>昨年貰ったバンコクの会社からのシャツは社名が刺繍と言うのがありました。ですが、熱転写?というのはどういうふうに見分けるのでしょうか?

熱転写は、多色でかつきめ細かく印刷ができます。
バンコクの街中で少数のロットでプリントしている店はまず熱転写です。
(インクジェットプリンタが使えるので、布地にもよりますが、写真の印刷も可です)
が、値段はベラボウです。大量に作ると1枚10バーツ強くらいまでは叩けますが、、、、

ちなみに、私の仕事は、アパレル屋ではなく、なんでも屋です。
Posted by さくらぎちょう at 2009年12月10日 23:46
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